今年に入り、世界中でM&Aが活発になっている。その裏で一度合意したM&Aが破談となるケースも増えてきている。M&Aの当事者ではなく「国」や「物言う株主」が破談に追い込む例も目立ってきた。

<span class="fontBold">富士フイルムホールディングスの古森重隆会長</span>(写真=的野 弘路)
富士フイルムホールディングスの古森重隆会長(写真=的野 弘路)

 1兆1167億ドル(約120兆円)。これは今年1~3月に世界で発表されたM&A(合併・買収)の総額だ。金融調査会社のディールロジックによると、1~3月としてはリーマンショック前の2007年以来の1兆ドル超えで、過去最高を更新した。欧米を中心に金融緩和局面が終わりを迎えようとしていることもあり、資金調達コストが低いうちにM&Aで勝負に出ようという動きが活発になっているようだ。

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