窮地にある企業を救済するための最善策と最初のステップ

イントラリンクスの新しいシリーズでは、NYC Advisors, LLCのヨアブ・M・コーヘンCEOに企業の業績回復についてお話を伺います。


2020/4/21

Best Practices for Turning Around Distressed Companies

COVID-19(新型コロナウィルス)対策に伴って、必須事業を除く多くの企業が閉鎖を余儀なくされ、経営を続けることが難しくなっています。事業がたとえ「必須事業」であったとしても収益は以前に比べて大幅に減少し、キャッシュフローが大きな問題となっているかもしれません。

景気の良い時期であっても清算や破産の瀬戸際にある企業は必ず存在します。しかし、経済が基本的に停止状態にある現在、多くの企業はすでに窮地にあるか、もしくは事業が再開された際に克服しがたい厳しい状況に直面する可能性があります。

最も大きな問題はキャッシュフロー不足で、経費が継続的に発生する一方、収益減または無収益という状態に直面しています。そして私たち自身も、厳しい財源や士気の低下した企業幹部、不安感を抱える従業員、不満を持った消費者、張り詰めた銀行員、怒りを抱える投資家、資金豊富な競争相手などに対処しなければならない状況に遭遇していることでしょう。

ストレスと不安感が積もり積もった状況では、事業を救うことはできません。まず、SBAが行っている様々な救済ローンを利用してみることです。例えば 給与支払い保証プログラム(PPP)経済損失災害貸付(EIDL)などの措置です。重要なのは、破産申請は常に正しい答えとは限らず、迅速に決断力を持って行動することで何らかの救済措置は見つかる、ということを知っておくことです。

それでは破産を回避して企業を回復させるにはどうするべきでしょうか?

評価、損害管理、アクションプラン

まず直面している問題をリストアップし、考えられる解決策を書き出してみましょう。そして各部門におけるワークフローと作業内容をまとめ、取るべきステップの優先順位付けを行います。そして各段階におけるコストとメリットを見直します。詳細なビジネスプランまたはロードマップを作成することがカギです。また必ず、販売、マーケティング、管理、財務に関する情報を含めて作成してください。多くの事業者は、スプレッドシートに予算が記載されていれば問題ないと思い込んでいますが、実際はそれとは程遠いものです。このような状況では事業のあらゆる側面から評価を行う必要があり、また競合他社の行動、製品やサービスの見直し、顧客に与える価値を再評価することが大切です。スプレッドシートからさらに踏み込んだ詳細な部分を見直すことが非常に重要なのです。

ビジネスプランを組み立てたら次の内容を実行していきます。

ステップ1:キャッシュ管理と不必要なコストの削減

  1. キャッシュフローの日次報告(必須!)
  2. 諸経費は使う前に承認を行う
  3. 売掛金の回収をできるだけ早急に行い、支払いが早く行われるよう現金割引サービスを提案する(通常銀行にクレジットラインを支払うよりも安くなります)
  4. ベンダーへの支払いを遅らせる。ほとんどのベンダーは同じ状況にあるため、両者に受け入れられる支払い計画を考える
  5. 必須のサービスおよび供給に関して、コストの安いベンダーへの切り替えを検討する
  6. スタッフ配置のニーズを見直し、売り上げに結び付き、貢献できる人材のみを維持(あるいは再雇用)する
  7. すべての商品およびサービスを見直し、不採算のカテゴリーを削除するほか、生産コストや配送コストを削減する
  8. 全従業員に対し会社側の行動計画を告知し、経費削減の実施後に理解を得る

ステップ2:主要なメンバーおよび取締役員やアドバイザーに会う

  1. 諮問グループを設立し、事業再開と業績改善に向けたアドバイスやサポートを得る
  2. 主要な従業員を集めて事業再建に向けた率直な話し合いを行う。各自の専門分野に沿ってアドバイスと協力を求める
  3. 変更の理由について常に従業員に説明する説明を受けた従業員は、会社と各自の業務を維持するために協力するようになります

結論

こうした段階を踏む際には、常に準備をすることが必要です。どんな人とのミーティングであっても準備なしで参加してはいけません。事業において計画やビジョンのないリーダーは、従業員からの信頼を失うことになるからです。常に自信をもってオープンな姿勢と柔軟性を持ち、事業プランを投資家、取締役、従業員に説明できることが必要です。

このファーストステップに沿って行動することで、状況を立て直し、成功に向けて進むことができます。次回の記事では行動計画について引き続き説明していきます。特に顧客、ベンダー、税務当局への対応について解説します。



Yoav M. Cohen

ヨアブ・M・ コーヘン

ヨアブ・M・コーヘンはNYC Advisors, LLCのマネージングパートナー。同社は企業再編および業績回復プランのサポートにおいて、臨時および非常勤CFOを駐在させるほか、その他の収益回復に向けたアドバイスを行っている。これまで同氏のクライアントが破産申請したケースはなく、すべてのケースにおいて業績回復あるいは破産を回避するための事業戦略が奏功している。

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