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COVID-19の状況下にある銀行業界で安全なファイル共有が極めて重要な理由

COVID-19(新型コロナウィルス)のパンデミックが続く現在、あらゆる業界がリモートワークに適応するための体制づくりを余儀なくされています。銀行や金融機関にとっては特に困難なことです。こうした中で技術の導入に手こずる企業は、別の新たなパンデミックや災害が起きて再び世界が混乱する場合、社会から取り残されかねません。

銀行が新型コロナウィルスの世界的流行によって支援を必要としている市民や企業をサポートする一方、金融機関ではどのように細部に至る業務を行うことができるのか、見直しが求められています。

この感染拡大によって引き起こされる変化の激しい状況に、世界中の銀行がなんとか適応しようと取り組んでいます。これまで対面で行っていた共同作業や紙ベースの手作業によるプロセスは、オンサイトのスタッフが大幅に削減される中で、より難しい作業となり、最小限の人員で大量の機密文書を処理しなければならないというのが現状です。紙ベースによるプロセスに依存していた受け取り側の企業も、これまでのオフィス勤務からリモートワークに切り替えています。COVID-19により引き起こされた物流への多大な負担が、業務をさらに複雑にしペースを遅らせる結果となっています。銀行のサービスにおいては、従来の紙ベースのプロセスが一夜にしてアキレス腱となってしまったといえます。

米国CARES法

経済的な崩壊を防ぐため、一時的な救済措置を目的としてCARES法(コロナウィルス支援・救済・経済保障法)が3月27日に成立しました。この景気刺激策は、中小企業庁(SBA)に3,490億米ドルのローン財源(一日当たり40億米ドル)を提供することで、失業保険の補助と消費者に一定の信用保護を与え、給与支払い保証プログラム(PPP)を通じて給与所得者を保護します。これは2020年2月15日から6月30日までの3か月間に中小企業が借り入れたローンが対象となります。

SBAローンに必要な重要書類を受領できる安全なプラットフォームがない場合、銀行はサイバーセキュリティや詐欺、プライバシーや信用に関わるリスクにさらされる可能性があります。

低金利が続く状況を踏まえると、銀行は新型コロナウィルスが発生する以前から、企業からのローン申請の処理に苦労していました。貸付プログラムが導入されたことで、銀行がどの程度素早く対応でき、消費者の要求に応えることができるかどうかが試されています。

多くの銀行は適切なオンラインプラットフォームを備えていないため、中小企業からの必要書類をオンラインでアップロードすることができません。SBAローンに必要な重要書類を受領できる安全なプラットフォームがない場合、銀行はサイバーセキュリティや詐欺、プライバシーや信用に関わるリスクにさらされる可能性があります。

独自のポータルを備えた銀行では安全な文書交換のための準備を整えているものの、多くの場合パンク状態となっています。これは、そうした独自のプラットフォームが、ローン申請期限までに提出を済ませようとする中小企業からの資料が一斉に流れ込む状況を想定していないためです。どの銀行のウェブサイトにも、顧客からの問い合わせが殺到しており、カスタマーサービスの対応には通常より長い待ち時間を要するというメッセージが掲載されています。

想定外の膨大なサポート要請が短期間に寄せられ、サポートチームは日常的にパスワードのリセットや口座の開設手続き、文書のアップロードに失敗した場合などの複雑な作業に至るまで、顧客への対応に忙殺されています。

強力なSaaSソリューション

多くの銀行ではすでにSaaSソリューションを導入し、ディールの準備やデューデリジェンス、ファンドレイズやレポート機能を想定したバーチャルデータルーム(VDR)を使用して安全な文書交換を行っています。こうした銀行ではマーケティング関連文書や動画の共有、召喚状への対応、高所得者とのコミュニケーション、リモートスタッフやパートナーとのプロジェクト計画や詳細の共有、バーチャルでのベンダー監査を実施しています。またVDRを通じて、KYCやAMLといった文書の収集、事件調査のための法執行機関とのCCTVテープの共有、その他さまざまな用途に対応しています。これらのソリューションは、信頼できるツールとして世界中の主要銀行から認められ、さまざまなケースで機密データの共有に使用されています。

このシステムは高い安全性が要求されるデータ共有において、大量の文書をスピーディーに効率的に処理でき、銀行取引に必要とされるレベルの安全性を備えたものとして新たな用途にも短期間で導入可能です。これらのソリューションにより、単調で手間と時間のかかるサポート的なタスクを行内のカスタマーチームに代わり、ベンダーに委託することが可能となります。

2020年に生き延びる企業

驚くべき進歩を遂げている現代の医学にあって、パンデミックがこれほど世界を揺るがす脅威となることを予想していた人はほとんどいなかったでしょう。COVID-19が世界を一変させたスピードは誰も想像できるものではありませんでした。しかしこの状況に生きることを余儀なくされた私たちは、このパンデミックが過ぎることで脅威が終わるとの見方をするべきではありません。

多くの危険があるこの世界では、生物は適応するか、あるいはより適応力を備えた生き物にとって代わられるかの運命にあるのです。あなたならどうしますか?

イントラリンクスは安全な情報交換を実現するグローバルリーダーとして、機密性の高い情報を取り扱う世界中の主要銀行によって使用されています。弊社の中小企業向けローンのためのソリューションは、CARES法およびPPPに基づいた融資および助成金申請処理を行う銀行業務に最適です。詳細については弊社までお問い合わせください。

Paul Loefstedt, Senior Solutions Consultant