パンデミック時にベンチャーキャピタルがポートフォリオ企業をバーチャルでサポート

パリを拠点とする機敏なベンチャーキャピタル、XAngeのモットーは、クラウドベースのテクノロジーを活用した効率的なコミュニケーション


2020/10/19

XAnge-VC-Intralinks-interview

3月以来、ベンチャーキャピタル(VC)は新型コロナパンデミックの状況下でも回復力があることを示してきました。不透明な状況が続く中、VC企業はリモートワーク環境であっても最高のパフォーマンスで運用するために、自社のプレイブックを見直し、ポートフォリオ企業と緊密に連携しなければなりませんでした。

あるVC企業の最前線に立つチームがニューノーマル時代にどのように適応しているか、XAngeのスタートアップ企業サクセスマネージャーのボーリーヌ・パケ(Pauline Paquet)氏からお話を伺いました。このインタビューでポーリーヌ氏は、ポートフォリオ企業が現在の状況をナビゲートすることができるよう、COVID-19ガイドを発行することで、パンデミック開始時にXAngeがどのような行動をとったかを話してくれました。この情報は非常に好評だったため、同社はそれを世界に向けて共有することにしました。

「難しい状況でしたが私たちはこのプレイブックが役立つと思ったのです」とポーリーヌ氏は言います。「起業家コミュニティからのフィードバックが非常に良かったため、他の企業がこの危機を乗り越える助けになればと、当社のプレイブックをオンラインで公開することにしたのです。」

ロマン・ロペス:まず初めに、新型コロナ以前について伺います。XAngeでのあなたの役割は、会社が投資したスタートアップ企業を支援することですね。ご自身の仕事の観点から、2020年の優先事項と目標はどのようなものでしたか?また、XAngeの優先事項と目標は何でしたか?

ポーリーヌ・パケ:ポートフォリオの起業家をサポートすることはXAngeにとって常に優先事項です。スタートアップエコシステムにおいて、当社は起業家対応が良いことで知られています。私は2019年9月にXAngeに入社し、各投資家がそれぞれのポートフォリオにもたらすサポートに出資し、ポートフォリオの規模(65を超えるスタートアップ)でスタートアップ企業の成功への活動を開始しました。当時、2019/2020年の優先事項は、主なニーズに応えるための一連のサポート製品を構築することでした。そのニーズとは、1. 事業開発部:スタートアップがより多くの事業を行えるよう支援する方法、2. 人事部:スタートアップが主要な責務に最適な人材を採用できるよう支援する方法です。

それに加えて、私の日常的な責務は以下のとおりです。

  • XAngeのチームとスタートアップ企業コミュニティに関する知識を強化し、付加価値の高いコンテンツやリソースを作成する。
  • スタートアップ企業がAWS、Netsuite、Hubspot、Mailjetなどのパートナーからの割引や特定サポートの恩恵を受けるようにサービスを交渉する。
  • XAngeの強みに基づいてプロセスとツールを考案し、重要なトピックに特定のサポートを提供する。

急速に変化するパンデミックの状況から、どの企業もプレイブックを迅速に適応させる必要がありました。新型コロナの影響を軽減するために御社はどのような行動を取りましたか?それはご自身の責務や、緊密に協力しているポートフォリオ会社との関係にどのような影響を与えましたか?

当社のチームは極めて迅速にリモートで作業する必要がありました。パンデミック前はリモートで作業したことがなかったのですが、使用するツールとソリューションは既にクラウドベースでした。そのため私たちにとって大きな変化ではなかったのです。

具体的には、ポートフォリオ企業の取締役会はMicrosoftTeamsまたはZoomを採用しました。私たちはSlackを使用して、ポートフォリオ企業やチームとのコミュニケーションの向上を図りました。連絡を維持し、皆が問題を抱えていないかどうかを確認するためにチームミーティングの回数を増やしました。

個人的には、この危機はポートフォリオ企業と自分の関係にプラスの影響をもたらしています。数か月前の開始時、ポートフォリオの何人かの起業家は私のことをよく知りませんでした。私たちのチームが提供したサポート作業のおかげで、65のスタートアップ企業のほぼすべてが私のことを知ってくださっています。

XAnge、ポーリーヌ・パケ

(上)XAnge、ポーリーヌ・パケ: 「私たちはコンテンツをリアルタイムで更新し、日々受け取るポートフォリオ企業の質問に答えることができています。それは難しい状況でしたが私たちはこのプレイブックが役立つと思ったのです」  

あなたから見て、スタートアップ企業はコロナ危機の時代に新たなビジネスチャンスを見出すため、それぞれのビジネスモデルをどのように切り替えているでしょうか?

正直に言うと、起業家たちがこの危機にうまく対応していることに非常に感心しています。構造上、スタートアップ企業は社会の変化に迅速に適応することに慣れています。危機的な状況から恩恵を受けることができた人たちや、影響を受けた業種に依存して事業目標を拡大した人たちは、とても素早く変化に適応していました。

スタートアップ企業の強みは経常収益モデルを持つことでもあります。したがって、彼らはこのタイプの事象に強く、一度売却した企業よりも受ける影響が小さいのです。

御社のポートフォリオ企業向けにCOVID-19プレイブックをまとめられたとのことですが、その中の洞察をいくつか教えていただけますか?

フランス政府による最初の発表時から、すべてのメディア、ソーシャルネットワーク、オンライングループの議論では「…らしい」という憶測ばかりでした。情報を得るのが本当に難しく、事態は急速に進んでいました。起業家たちの時間を節約するために、私たちはさまざまな経済的および法的措置を網羅した COVID-19プレイブック を整備しました。専門の作業チームのおかげで私たちはコンテンツをリアルタイムで更新し、日々受け取るポートフォリオ企業の質問に答えることができました。それは難しい状況でしたが私たちはこのプレイブックが役立つと思ったのです」起業家コミュニティから非常に良いフィードバックを受け取ったので、他の企業がこの危機を乗り越える助けになればと、当社のプレイブックをオンラインで公開することにしたのです。

現在、スタートアップ企業は連帯感を持つことが必要です。ポートフォリオ企業のメンバーとピアツーピア通話を行っているのはそのためですか?

誰もが新型コロナの影響に対応しようとしていたので、起業家にとっては、他の起業家がどのようにして従業員やローン、セキュリティ対策などに対応しているかという情報を共有することが本当に助けになりました。私たちは、一時的な失業、セキュリティ対策、ローンなどの特定の議題について、2週間に1度ピアツーピア通話を行いました。

企業文化は初期段階にある会社にとって重要なものです。あなたから見て、御社が協働するスタートアップ企業はリモートワーク時にどのように企業文化を維持していますか?

XAngeではスタートアップ企業が強力な文化を備えていると思います。それは成功するためのひとつの要素です。新型コロナの状況下にあって、チームが作業に取り組み続けることには非常に大きなメリットがありました。彼らはそれぞれの文化ややり方をオンラインに移行し、従業員が感じている気持ちに注意を払いました。そして起業家がいかに従業員のケアを優先しているかを知り感銘を受けました。それは、強力な文化を維持し、ビジネスをうまく継続するための最も優れた方法といえます。

パンデミックが発生してから何か月も経過しましたが、ベンチャーキャピタルで同様の役割を果たしている仲間に伝えたい教訓はありますか?

非常に不確実な時期にポートフォリオ企業を支援する最善の方法は、できる限り迅速に対応することです。ポリシーと衛生対策は絶えず進化しているため、更新された情報を迅速に提供できるようにする必要があります。そうすることで、時間とコストを節約できます。



Romain Lopez Intralinks

ロマン ロペス

ロマン・ロペスはフランスのアドバイザリーチームのマネージャーで金融アドバイザー、法律事務所、プライベートエクイティ投資家とのコミュニケーションを担当する。イントラリンクスにはセールスエンジニアとして5年前に入社。前職では3年間にわたり製薬会社およびエネルギー業界を専門として主要顧客を担当。グルノーブルビジネススクールにおいて修士号を取得したほか、ESSECのアントレプレナーシップ修士号を取得している。