【クイック・レビュー】東証再編!プライム市場とは?

2022年4月4日から東京証券取引所の市場区分がプライム市場・スタンダード市場・グロース市場の3つに再編されます。今回は新しい各市場区分の特徴や上場基準などについてレビューします。


2021/9/2

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東証一部、マザーズといった呼称が来春なくなることをご存知でしたか? 東京証券取引所(以下東証)は現在の市場第一部・市場第二部・マザーズ・JASDAQの4つの市場区分を、2022年4月4日からプライム市場・スタンダード市場・グロース市場の3つに再編します。今回は新しい各市場区分の特徴や上場基準などについてレビューします。

目次

  1. 市場再編の背景となった課題
  2. 各新市場区分の特徴
  3. 再編前と新市場の上場基準
  4. TOPIX(東証株価指数)への影響

1. 市場再編の背景となった課題

現在の市場区分のコンセプトが曖昧で、市場第二部・マザーズ・JASDAQの位置づけが重複していることや、市場第一部のコンセプトも不明確であるという課題があります。

また、上場会社の持続的な企業価値向上の動機付けが十分にできておらず、新規上場基準よりも上場廃止基準が緩いことから上場後も新規上場時の水準を維持する動機が弱かったり、市場第一部に他の市場区分から移る際の基準が市場第一部への新規上場基準よりも緩いため積極的な企業価値向上を促す仕組みとなっていなかったりという課題もあります。この結果、東証一部上場企業約2,200社のうち約30%は時価総額が250億円を下回っているなど、質の低下が懸念されていました。

2.各新市場区分の特徴

プライム市場:海外の機関投資家などが投資対象とするような大企業向けを想定。プライムの上場企業には2021年6月に改定されたコーポレートガバナンス・コードが適用される。

スタンダード市場:現在の市場第二部などに上場する中堅企業向けを想定。

グロース市場:利益水準や規模が小さくても高い成長を実現するための事業計画やその進捗の開示が担保され、一定の市場評価が得られる新興企業向け。

3. 再編前と新市場の上場基準

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プライム市場の上場基準はこれまでの市場第一部のそれよりも厳しい条件となっています。これは、上場企業に市場の質の担保への努力を求め、国内外の多様な投資家から高い支持を得られる魅力的な市場を提供することを目指しているためです。

この厳しいプライム市場の上場基準をクリアするため、プライム市場上場の当落線上にいる企業を中心に、流通株式比率や時価総額を上げることを目的として、既存株主の売り出し、自社株の消却、自社株買い、株式持ち合いの解消、親子上場の廃止など様々な対策が進められています。

今年7月、セコムは傘下のセコム上信越へのTOB(株式公開買い付け)を完了し、完全子会社としました。セコム上信越は上場廃止となる見込みと報じられています。市場第二部に上場していたセコム上信越はセコムが5割強の株式を保有していましたが、親子上場など支配株主がいる企業は流通株式の比率が少なくプライムの基準をクリアすることが難しい場合もあり、また、将来的に上場コストの上昇や上場維持が困難になる可能性があることなどが今回の上場廃止の背景にあったようです。

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4. TOPIX(東証株価指数)への影響

東証一部上場の株式全銘柄を対象とするTOPIXの名称は今後も引き継がれますが、構成銘柄のうち流通株式時価総額が100億円未満の銘柄は段階的にウエイトが低減されます。また、今回の市場再編でプライム市場から外れてしまっても、流通株式時価総額が100億円以上ある上場企業は引き続きTOPIXに採用されます。

今回の記事を通して東証の新市場のポイントについて、おわかりいただけましたでしょうか? イントラリンクスのブログでは今後もビジネスで押さえておくべきトピックについてご紹介していく予定ですので、お楽しみに!

参考:

日本取引所グループウェブサイト



Yuki Iwamoto

Yuki Iwamoto

イントラリンクスジャパンのマーケティング責任者として、オンライン・オフライン双方においてマーケティング・PR活動を推進。

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