東京大学uTIE、スタートアップとメンバー企業の情報共有データベースにイントラリンクスを採用

東京大学産学協創推進本部が推進する「uTIEメンバーシップ事業」 は、東京大学関連スタートアップとメンバー企業との情報共有を目的 に、イントラリンクスのコラボレーションプラットフォーム「Intralinks VIA Elite」を導入しました。スタートアップ会員から預かった情報をセキュ アに管理できるIntralinks VIAの機能が高く評価され、今後スタートす る正式サービスのデータベースへの採用が決まりました。

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お客様会社概要

  • 名称:東京大学産学協創推進本部 uTIEメンバーシップ事業
  • 開設:2021年6月
  • 業種:会員制プログラム

課題

  • メンバーから預かった情報を安全に管理したい
  • アクセス権限をユーザー属性ごとに細かく設定したい
  • 事務局側がメンバーの使用状況を把握したい

導入効果

  • アクセス権限の工夫により安全なデータベースが完成
  • 操作方法が容易で、ユーザーが負担なく利用できる
  • 運用を担当する事務局の作業負荷がかからない

東京大学 産学協創推進本部
uTIEメンバーシップ事業 事務局
東京大学 産学協創推進本部
産学イノベーション推進部 特任研究員
河野 大志氏

東京大学 産学協創推進本部
uTIEメンバーシップ事業 アドバイザー
東京大学 未来ビジョン研究センター
客員研究員
岡田 利久氏

課題

東京大学 uTIEメンバーシップ事業は、東京大学産学協創推進本部が運営す る会員制プログラムです。東京大学とスタートアップ、大企業、投資家による知 財・人材・資金のエコシステムの形成を目指すプログラム「uTIE(University, Tokyo, Innovation, Entrepreneurship)」の中核事業として、2021年6月に 始動しました。

「uTIEメンバーシップ事業は、東京大学関連スタートアップと大企業との 架け橋となる会員制プログラムです。イノベーション人材育成や新規事業 創出の支援を通じて、メンバーシップへの勧誘や協業促進支援などさまざ まな活動に取り組んでいます」(uTIE事務局 河野大志氏) そんな東京大学 uTIEメンバーシップ事業の活動を支える重要な役割を果た しているのが、スタートアップに関する情報を格納するデータベースです。 「データベースにはスタートアップが作成した情報の資料が保管されており、 スタートアップとの打ち合わせに臨む大企業が事前に閲覧し、ある程度勘所 を掴んでから商談を進められるようにしています。一般的な企業データベース とは異なり、スタートアップ創業者の“思い”が込められた資料を、スタートア ップ自身が作成・掲載しているところに大きな特徴があります」(河野氏) 事業がスタートした2021年度は、このデータベースを構築するための活動 を進めました。

「データベースを構築するにあたり、メンバーから預かった情報を安全に 管理できること、アクセス権限をユーザー属性ごとに細かく設定できるこ と、契約満了に伴ってアクセス権限を無効にできること、事務局がメンバーの使用状況を把握できることを要件に挙げ、基盤となるサービスの選定作 業を開始しました」(uTIE事務局 岡田利久氏)

ソリューション

uTIE事務局は、上述した要件を満たすデータベースを構築するために、フルカ スタマイズ、セミカスタマイズ、既存サービス利用という3つの方向性を考え、 複数のクラウドサービス事業者にコンタクトをとったと言います。

「各社の提案内容を比較検討した結果、仕様・予算・導入期間の観点から2社 に絞り込み、それぞれPoC(概念実証)を実施しました。PoCでは想定している データベースが実現できるサービスか、ユーザビリティはどうかなどを入念に 評価しました。その結果、最終的に導入を決めたのが、イントラリンクスのサー ビスでした」(岡田氏)

その選定理由を岡田氏は次のように説明します。

「イントラリンクスは情報を安全に保管できるだけでなく、メンバーが安心し て利用できるような説得力のある説明が可能です。事務局が使用状況を把握 し、使用頻度の低いメンバーに対してフォローアップを行うこともできます。 フォルダ構成の自由度やデータ容量も十分です。導入までにかかる時間が 短かったことも、イントラリンクスを選んだ理由です」(岡田氏)

導入効果

イントラリンクスの導入を決めたuTIE事務局では、すぐに構築作業に取り掛 かりました。

「uTIEのデータベースは、スタートアップメンバーは大企業情報にはアクセ スできるが、他のスタートアップ情報にはアクセスできない、逆に大企業メン バーは、スタートアップ情報にはアクセスできるが、他の大企業情報にはアク セスできない仕組みにする必要がありました。これを実現するために、データ ルームを複数作成したり、アクセス権限設定を工夫したりといった初期設計 の検討事項が多く、構築に時間を要しました。また、ダウンロードしたファイル に透かしを入れるかどうか、ファイルダウンロード後にメンバーを離脱した企 業のアクセス権限を剥奪するかといったテストを繰り返しながら最終的な運 用上の仕様を決定していきました。イントラリンクスは操作方法が容易で、必 要なマニュアル類も十分に提供されたため、導入のハードルは低かったと感 じています。また、導入初期からサポートもとても手厚く、様々の局面で大変 助けられました。」(岡田氏) こうして2022年2月にデータベースが完成し、まずはベータ版として運用を 開始しました。

「データベースの運用を開始してからセキュリティ面の問題は一切起きてい ません。運用中にトラブルが発生した場合も、イントラリンクスの技術サポートが手厚く対応してくれるので、運用負荷が非常に少ないことも大きな効果 です」(河野氏)

今後の展開

イントラリンクスのサービスを使って構築したデータベースは、今後正式版と してリリースする予定です。

「データベースのベータ版をリリースした時点では、スタートアップと大企業 を合わせて40社程度の企業が参加していましたが、それから登録数がどんど ん増加しているところです。現在は正式版に向け、活発に利用してもらえるよ うなフォルダ構成に整備するなどの改良を重ねており、さらに利用を促進し ていこうと考えています」(河野氏)

「現時点ではまだ未確定ですが、いずれはデータベースの登録ユーザー数 が上限に到達する可能性があるので、その対応を検討しているところです。イ ントラリンクスには、より利用しやすいユーザーインターフェイスへの進化、検 索機能の追加を期待しています」(河野氏)

これからいよいよ本格的な活動をスタートさせる東京大学 uTIEメンバーシッ プ事業。創業以来、情報漏洩件数ゼロを誇るイントラリンクスは、uTIEメン バー間の安全な情報共有をこれからも支え続けていくことでしょう。

お客様の声

「イントラリンクスのサービスは、セキュリティに対して抜群の信頼感 があります。導入や運用を支援してくれる営業・技術サポートも非常に 優秀だったことも、イントラリンクスを選定した決め手になりました」 (東京大学 産学協創推進本部 uTIEメンバーシップ事業 事務局 河野大志氏)

イントラリンクスについて

イントラリンクスは、グローバルバンキング、ディールメイキングおよびキャピタルマーケットコミュニティ分野における金融テクノロジーのリーディングプロ バイダーです。バーチャルデータルームのパイオニアとして、イントラリンクスは、M&Aやキャピタルレイズ、投資家レポートといった戦略的イニシアティブに おいて情報の交換を促進し、安全性を確保します。22年間の実績を通じてイントラリンクスはFortune 1000企業の99%以上の信頼を得ており、同社の プラットフォームでは累計34兆7,000万ドル相当以上の金融取引が行われています。イントラリンクスは、2018年11月に米SS&Cテクノロジーズに買収さ れました。詳細は、www.intralinks.com/jpをご覧ください。

図解

Tokyo University uTIE Case Study